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大人になって振り返る算数

大人になって振り返る算数


通過算1

速さの問題の中で少し特殊な「通過算」について考えていきましょう。

[問1]長さ150mで秒速25mの電車が、長さ500mのトンネルを通過するのに何秒かかりますか。

[問2]長さ150mで秒速25mの電車と長さ100mで秒速15mの電車が出会ってからすれちがうまで何秒かかりますか。

問1は相手がトンネルという動かない物なので、"通過する"とか"すれちがう"という言葉の意味さえわかっていれば簡単です。図を書いてみれば一目瞭然ですね!

通過の始まりと終わりの説明図1

図より、例えば自分が電車の先頭にいるとして何m動いたか(通過距離といいます)を考えて(この場合はAA' 間ですね)

[問1の解] 150+500=650 ...通過距離

650÷25=26  答 26秒

[注]子供はついPQ間を通過距離と錯覚しがちです。

さて問2はどうでしょう。こちらは自分も動くし相手も動く、頭の中では混乱しそうですね。それで、図を書こうとしてハタと困ってしまいます。つまり

通過の始まりと終わりの説明図2

ここで、上下の位置関係—P地点とQ地点がどうずれているかということで悩んでしまいますね。(実は適当で良いのですが)こういう理由で一般の小学生には少し無理があり、教科書であまり扱わないのでしょう。ところが中学校の問題では普通に出題されるのです。困ったものですね! このような関門を突破するには細部にとらわれず、確信をもって、わかることを整理していく姿勢が必要なのです。  この項続く

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